表示中の記事は2019年6月30日までの旧記事です。

「東北に学び、首都直下・南海トラフに備える」

第20回の集団災害医学会に参加してきました。

この学会は年を追うごとに大きくなり、

災害への意識の高まりを強く感じられる学会となってきました。

 

頻発する災害対応を通してというのではなく、

 

次は自分の医療圏で多数傷病者が発生した場合にどうしたらよいか、

ということをこの学会に参加する病院の先生方は考えておられます。

 

は、

 

気づきました?

 

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そうです。

 

外科や内科、救急科といった専門の仕事をそれぞれしながらも

災害についての備えを進めている熱い先生たちがいるんです。

 

災害対策をすすめても、がんばっても、普段は!? 災害時も!

 

一銭にもならないのに・・です。

 

というより

 

ひょっとして頑張れば頑張るほど

災害に備える、設備投資をすると・・

 

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赤字部門になっていく部門・・なのに

 

でも

 

熱い想いを持つ医師、看護師、その他のたくさんの医療関係者

それを認めてくれる病院の管理者、経営者の方の理解があって、

はじめて成り立つ災害医療という厳しい現実も有ります。

 

島国で火山、地震大国である日本、さらに離島でもある沖縄。

 

災害については十分な備えをしておかなければ

 「防ぎ得た災害死」

 自分の身内や大事な人達の命を落とすことがあるんだということを肝に命じて、

 

災害医療はすべての医療の基本と考え、

 

助けて、を助けられる医者に

 

手伝って、を手伝える医療関係者に

 

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なってもらえるよう

 

来週の災害訓練の準備を進めたいと思います。

 

災害訓練2015 案内

 

いや〜

でも、昨日のお昼すぎに飛行機に乗り羽田へ

さらに2時間かけて、東京の立川までバス移動。

夕方のDMAT連絡会議に参加して

一日(半日半くらい?)勉強して、

また2時間かけて羽田に戻って、

最終便で沖縄へ・・

 

明日も仕事

さらに明後日は当直・・

 

大丈夫か〜?

 

できた! 第2版!

年末から各科の先生方におねがいし、

ちょこちょこ まとめていた

救急・初療マニュアル「Ver.2」

ようやくできました。

 

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2ヶ月ばっちりかかりましたが、

今回のマニュアルは

 

おい、

おいおい

っていうときには、そこだけ内容を追加、変更も出来る形です。

 

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研修医の先生たちが、

「あれがあると・・」「ここが載ってると・・」

とこそこそ言っていた

 

電解質異常や、末梢性めまいなども充実

熱傷専門医の先生が作ってくれた熱傷についてなど、

内容も去年よりだいぶ充実

 

ページ数も増えましたが

写真やフローチャートも増やしました。

 

出版

できちゃうんじゃない?

って思うくらいなんだけどなぁ〜

火力発電所での訓練

中城湾に新たに出来た

火力発電所で火災、ガス漏れが発生した

という設定の訓練が行われました。

 

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今までは、観覧、見学だったハートライフ病院も

ようやく

医療班として

呼んでいただけました。

 
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たくさんの模擬患者さんの初期診療を

現場救護所で行いながら

根本治療の行える医療機関へ

安定化をはかった後に

優先度を決めながら適切に搬送する。

 

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そのためには、

クロノロといわれる経時的全経過記録や

患者一覧表を作成することが

非常に重要だということは

 

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昨日まで二日間行われ身につけた

九州DMAT技能維持講習での知識、経験を

十分に活かすことが出来ました。

 

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研修医の先生にも

DMATがどんな活動をしているかみてもらうこともできました。

 

この経験は二週間後に予定されている

院内災害訓練でさらにいいものにしていきたいと思っています。

 

研修医の先生たち〜

次は、先生たちがこの仕事をするんだからね〜

 

頼んだよ〜〜

 

 

 

まとまった時間

年末から週末のたびに重症患者の集中治療で

病院にでずっぱりか

学会、研究会で県外にでているか

 

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で、風邪をひく暇もありません。

もちろん

インフルエンザも・・

 

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病院に戻ると

会議(面談)、救急車、会議、救急車、ミーティング、重症患者の集中治療

からの

外来、訓練(講習)、訓練(講習)、会議、重症患者搬送

本当によく働いているなと

自分でも感心します・・

 

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以前に教えてもらった

新幹線の中は、仕事がしやすいよ

と言うのは今回の出張で実感しました。

 

窓側の座席には、コンセントも付いているので

おちついて年末から手をつけていた

ハートライフ病院 救急・初療マニュアルも

だいぶ完成に近づいてきています。

 

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病院にいると、

どうしても救急・重症患者で呼び出されるため

まとまった時間で集中して仕事を・・

ができないので、

たまの出張はいいかもしれません。

 

また、仕事かい・・

では、あるね・・・

 

集中治療医学会

 

めざましテレビが放送されるお台場で行われた

 

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日本集中治療学会に参加してきました。

 

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救急学会もそうなのですが、

 

最近の学会はスマートホンのアプリで演題を検索、抄録を読んだり、

 

次の講演はどこに聞きに行こうかなと予定をたてることもできてしまいます。

 

 

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そうです、以前のように厚くて思い学会誌を持ち歩かなくていいんです。

だんだん便利な世の中になってきています。

 

救急もそうですが、集中治療の領域の進歩もめまぐるしく

 

いままでは救命できなかった、諦めるしかなかった重症呼吸不全の方に

ECMOを用いての救命の報告が増えてきています。

 

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どんどん新しいことは勉強し、実践していかないと

 

知らないばかりに救命できなかった、

 

沖縄だから、この病院だから 仕方がなかったとは言えません。

 

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せっかくの東京だったので

 

去年まで一緒に働いていた、K城先生にもあってきました。

 

写真を撮り忘れましたが、頑張っていました。

 

そして、さきほどメールが・・

 

「実は、寒気が出てて、本日調べたらインフルエンザ陽性でした(笑)」と

 

おいおい、わらえませんけど・・

 

Mぶち先生 結婚式

 

あと2ヶ月で初期研修が終了するMぶち先生と、

 

元研修医担当事務のAとみさんの結婚式がおこなわれました。

 

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院長、3人の副院長、各科の診療部長に加え、

当法人の理事長先生、

さらに大物政治家の方まで参列される盛大な披露宴でした。

 

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地域連携室の皆さんの余興には、ふなっしーが・・

 

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研修医の先生たちの体を張った余興あり

 

 

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最後は胴上げとかちゃーしー

 

沖縄らしい、たのしい披露宴でした。

 

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春からは形成外科医としての後期研修を当院で続けるそうです。

 

家族も、守るものも増えたから

 

もっともっとがんばらなきゃだね〜!

 

骨髄輸液(IO)

末梢輸液路の迅速な確保が困難な心肺停止症例に、

いままでは、手動式の骨髄針や骨髄採取針を使用していたのですが、

屈強な成人では穿刺が困難なこともあったため、

電動で骨髄輸液路を確保できる

骨髄輸液路確保用骨髄ニードル穿刺システム(EZ-10)を導入しました。

 

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使わないですめば、それに越したことはないのですが

今年になり重症患者様の搬送件数が非常に増えていることもあり
骨髄輸液を行う頻度も増えてきています。

 

穿刺部は、近くに動脈などがなく蘇生の邪魔にならない場所
ということで脛骨近位端が選択され、
輸液としては血管作動薬から輸血まで
中心静脈から投与可能な薬剤はすべて投与が可能です。
中心静脈のように医師の腕(技術)に左右されないという点で、
一分でも一秒でも早く蘇生のために必要な薬剤投与を、
という重症患者様に良い適応があります。

 

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ちゃんと助けるため、特殊な技術もみにつけて欲しいところですが、
新しいデバイスを使ってでも、
標準化、一般化できる技術は、あたりまえにしていく必要がある

と当院救急部では考えています。

 

あれ、ひょっとして

骨髄輸液路については知らない指導医のほうが多いかもしれませんね・・

 

ACT研究所 災害医療コーディネートコース

東日本大震災を経験、災害対策本部で実務にあたった先生方を中心に作られたACT研究所が主催し、各県がサポートする災害医療コーディネート研修が宮城県の仙台市で行われるということで参加させていただきました。

 

受講者は医師、看護師、保健師、救急救命士

 

だけでなく歯科医師、ソーシャルワーカー、自衛隊

 

大型ショッピングセンターの危機管理の方、鍼灸師の方など多職種の方が参加し

 

宮城県以外からも東京や滋賀、鳥取などからも参加され、

 

全国的に広まりつつあるということが感じられました。

 

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(↑ リンク、貼ってあります)

 

しかし前日は大雪のため、仙台空港に直行便が着陸できず、

 

羽田から陸路で仙台駅についたのは夜中でした。

 

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翌日からのコースは2日間、

 

最初は、宮城県の災害医療体制についての講義

 

実際、東日本大震災を経験した苦労と、
なぜ災害医療コーディネート研修を広めていく必要があるかということは

 

あとで重要性は痛感しました。

 

引き続いて、災害図上訓練。

 

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実際の地図を用いて、県や市町村のHPから活断層の位置や津波の被害などを想定し、病院の位置、患者数などからどのような経路、方法で患者や人を移動させるかについてのディスカッションを行いました。

 

東日本の震災を経験したみなさんの言葉は結構ずしっと心に響きました。

 

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こんなゲームが市販されているとはしりませんでした。

 

被災当日、学校を避難所とした設定での机上訓練、訪れる被災者のためのスペースを準備し、配置していく。
当然、いろいろな背景をもった被災者が溢れ、情報管理などに苦労しながら避難所を運営していく、
通路の作り方や基本を守らないと、後から大変になってしまうことを理解。

 

さらにアセスメント(状況評価)

救護所のエリアわけ

 

自分が訪れた避難所、目で確認した避難所について優劣、不足、充足は評価できるが、他人の評価を集めて、どこにどんな医療資源を投入するか決断するためには、ある程度定型化されたアセスメントシートが必要だということを認識。

 

そのアセスメントシートから、医療を投入する避難所を決定するという机上訓練

 

班員によって評価も優先度も異なり、様々な職種の方のいろいろな意見を聞けて

 

基本を外さず、臨機応変に対応することの重要性を認識しました。

 

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二日目は前日が嘘のような晴れ。

 

天気はいいものの、そこは東北、やっぱり寒い。

ですが、研修は熱い

 

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避難所へ医療資源を投入するためにはどうしたら効率が良いか

 

善意で訪れるボランティアスタッフや短期間の医療救護班をどう引き受けるか

 

その時に、エリアを設定、管理ラインを設定することでラインごとの申し送りによる情報の共有、派遣救護班数の調整、宿泊や交通の手配などが定型化できるメリットを実感。

 

また、Span of controlという考え方を知ることができました。

 

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後半はいよいよ本部運営のシミュレーション

 

記録の仕方、分類の方法、利用の仕方を勉強したうえで

 

2時間半に及ぶ体験訓練(終わってみるとあっという間でした・・)

 

震災後3日目の想定で訓練が開始。

 

あの震災の時の本部の状況を疑似体験することができ、

 

その時の経験はつぎの震災に活かされるべきだと痛感いたしました。

 

そのためにこの研修があるんだ

 

阪神淡路大震災を経験しDMATができたのと同じように

 

東日本大震災を経験し、ACTの考え方が伝わっていく必要があるんだ

と実感しました。

 

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災害医療コーディネートといわれると事務職、もしくは役場を中心にと思われがちですが、災害時は医療職といえども衣食住、保健福祉に関わらざるをえないことは、

 

震災で自宅を流され、石巻赤十字病院のロビーフロアにあふれた帰宅難民となった皆さんの食事、上水、下水などをコーディネートしていた映像を見たことがある方にはわかっていただけるのではないかと思われます。

 

自分の家が被災した場合には、当然自分も避難所で生活をせざるを得なくなることを考えても、医療関係者は災害に対する準備を進めておく、知っておく必要があると思います。

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おそらく近い将来に沖縄県でも協力が得られれば当災害医療コーディネート研修を行う必要があるかと思いますが、その時には積極的に参加し、災害への準備をすすめていきたいと考えています。

 

とっても勉強になった2日間。

ホテルが古く、狭く、きれいでなかったのもあり
長距離移動と合わせて

 

お疲れMAX!!

 

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ではありますが、

 

こころにひっかかっていたもやもやがだいぶスッキリした気がします。

 

森野先生、どうもありがとうございました。