表示中の記事は2019年6月30日までの旧記事です。

院内あるけあるけ、そろそろ追い込み

今年も忘年会シーズンに突入です。

昨年は、忘年会がかぶっていることがおおく、忘年会の掛け持ちをしていましたが、今年は上手にばらけ、関係する部署の忘年会に全部参加できちゃいそうで、財布が心配です。

さて、忘年会と言えば「院内あるけあるけ大会」もそろそろ最終集計になります。

院内あるけあるけ、そろそろ追い込み 01

後半はがんばって毎日1万歩を越えるように歩いたんですが、結果はどうですかねー。

発表は病院互助会忘年会(12/22)です。

院内あるけあるけ、そろそろ追い込み 02

救急学会 in 京都

救急学会 in 京都

今回、京都で行われた日本救急医学会総会/学術集会に救急科研修中のK医師、救急看護師のY内さん、N里くんとともに参加をしてきました。
今年の救急学会では、PCAS(post cardiac arrest syndrome)がTopicsとなっていました。ガイドライン2010でClass 1となった脳低温療法について全国の救命センターがおのおのの方法で導入し、その成果、評価方法についてのディスカッションが行われていました。当院においても久場副院長が購入していた低体温装置を、2年前より循環器内科のみではありますが使用を開始し経験を重ね、その効果もわずかではありますが実感として感じた症例もあります。
ドクターカー、ドクターヘリといった病院前への医療投入はほぼスタンダードになりつつあり、救急部へIVR-CTを配置、Hybrid ERとして整備してきている病院も出てきております。看護師さん達は、RRT(rapid response team)について大変興味をもち院内への導入なども考えているようですが、こちらもやはりバックアップ体制が整わないことには実施も困難と思われます。
いろいろな問題点も見えましたが、チームワークがよくなってきたER でひとつずつ解決していきたいと考えています。
病院のみなさんご協力をよろしくお願いいたします。

平成24年度 医師救急医療業務実地修練

平成24年度 医師救急医療実地修練に参加させていただきました。

本研修に参加されている施設としては、救命センター:二次救急施設がほぼ半数ずつ、救急科専属医、救急兼任医もほぼ半数ずつと日本の救急医療施設の現状を反映している構成となっておりました。

平成24年度 医師救急医療業務実地修練

全国から集まった救急医達がさまざまなOff the job training courseの短縮版の講習を受けているような印象でした。

3日間という長期の講習である割には、ちょっと物足りないような 印象も受けましたが、勉強にはなりました。

どのように感じるかは受講生次第かもしれませんが、個人的な印象は・・・・のとおりです。

駄文なので、お暇な方のみ目を通していただけましたら幸いです。

 

「救急医療の法的問題」

病院前で起きた問題に対して医師、看護師をまもる法的整備は我が国では行われていない、ドクターカー、ドクターヘリなどの病院前救急医療は救急医のボランティア精神で成り立っているという現状をお聞きしました。

また、医療裁判、訴訟は大変怖いですが、それを避けるために救急医療の現場でもっとも大事なことは、傷病者の意識の有無にかかわらず、ひとつひとつの診療行為について「声を出し」説明しながら実施し、事後の説明を的確にわかりやすく行い、その内容を診療録に的確に記載する必要があることを改めて認識いたしました。

「小児患者の標準治療と最新治療 講義」

当院では小児救急患者は引き受けておりませんが、国立成育医療研究センターの植松医師より講義を受けました。小児救急には、小児救命救急と時間外診療の側面があり、同院のような専門病院であっても蘇生や緊急の処置が必要な患者は11.5%に限られること(救急車症例であっても、26.6%)、そして重症小児患者については集約化が重要で、重篤小児の施設間搬送が生存率を悪化させず、救命率を向上させる可能性があることの説明を受けました。

また小児への気道管理においては、院外心停止全体での生存率としてはマスク換気で30%、気管挿管で26%、呼吸原性心停止に限った場合でも、マスク換気で85%、気管挿管で61%という頻度のきわめて少ない小児患者への挿管をトレーニングすることよりも確実なマスク換気を行うことの重要性を学びました。診療方法としてはPALSに基づいたABCDE approachが同院で行われていること、低血糖や、Naの異常、低血圧性ショック(非代償性ショック)から心停止にいたるまで数分しかかからないこともあるという小児疾患の特殊性や、小児で多いボタン形電池の誤飲への対応の仕方や、軽症頭部外傷患者への頭部CT施行の判断をガイドラインに基づいて行うことの重要性、小児患者では常に虐待の可能性を考え、診療にあたる必要があること、その際眼底出血の有無が有用であることなどを勉強しました。

「病院前救護体制と救急体制 WS」

救命士による特定行為の指示要請が行われることが増加、処置範囲拡大の方向が進んでいますが、救命士の行う病院前救護における処置の質を保証するために、メディカルコントロール体制が必要であることを理解しました。そしてメディカルコントロールとは、①常時かつ迅速・適切な指示、指導、助言体制の構築(オンラインMC)②救急活動の事後検証体制の充実(オフラインMC)③救急救命士の再教育体制の充実 の3本の柱を中心に、病院であれば指示簿に記載する包括的指示を、プロトコルを作成することで包括的指示を作成、施行された救急活動に対しての事後検証、フィードバックを行い、それを生かした形での救命士への再教育、プロトコルの見直しを繰り返すということで成り立っていることを理解し、沖縄県でもMCをより盛り上げていく必要があるものと思われましたが、当院は中部、南部から搬送を受け、MCが異なり、多くを受ける南部のMCに参加できていないという問題があると感じました。

「災害・テロ対策に関すること WS」

近年おきている災害における被害は10年前に比べ約2.3倍に増加している。原因としては、社会の複雑化、情報の氾濫、国際化の進展、NBCテロ、環境の変化などがあげられているが、はっきりとした理由はわかりません。

阪神淡路大震災における救急医療の失敗は、初期医療体制の遅れにより避けられた災害死の症例が約500名いたとされ、その後国として災害拠点病院の整備、重症患者の広域搬送、DMATを中心とした急性期の現場における医療、E-MISによる医療情報の共有化などが行われてきている。

そのなかで当然必要となることとして「災害対応における共通言語(知識、理論、診療手順)」があげられ、DMATもMIMMSの考え方であるCSCATTT、METHANE報告が重要視されていること、人に役割を与えるのではなく、役割(機能)に現場を知る人間を当てはめることを痛感、当院は蚊帳の外でしたが、昨年の東日本大震災の際にこういった訓練などが利用されたことを知りました。

また、常日頃より災害を意識し、コーディネーターなどを配置していない、業務調整員(DMATでのロジ)をになう人もいない、災害訓練も行われず、災害対策マニュアルの見直しも行われない当院の災害に対する甘さを痛感しております。

テロへの対応の準備は、非採算部門で経営効率化を求める方向とは対立するため、世界ではサリン事件を契機として対策がなされているにも関わらず、日本国内のほとんどの病院で整備が遅れ、とくに沖縄ではCBRNE(Chemical, Biological, Radiation, Nuclear, Explosive)テロへの対応についても遅れ、当院ではまったく対応ができない、準備ができていないことを理解しました。

CBRNEでの災害対応としては、事象を評価(同一場所、時期での多数傷病者発生)し準備する(疑う)こと、集団災害対応(CSCATTT)+ゾーニング、防護服、除染ということになります。多数傷病者対応を理解しているため、CBRNEテロにおいて追加で考えなければいけないこととしては、ゾーニングの考え方と標準防護、除染( DECON: decontamination )についてでした。

除染は現場での一次除染、病院前での二次除染があり、迅速かつ適切な除染により九州を防ぎ、生命予後を改善させ、二次被曝を回避、軽減することができる。水除染、乾性除染、化学除染、物理的除染があるが、脱衣だけでも80%の除染効果があるとされ、水除染、完全な除染に固執する必要はありませんが、サリン事件で聖路加病院が二次汚染で職員に被害を出した例からも、当院においても体制を整え、院外で脱衣、水除染が可能な設備を準備しておく必要があるのではないかと思われました。

ゾーニングは、汚染区域(HOT)、中間区域(Warm)、非汚染区域(Cold)に区別、区域間の交通制限、汚染地域での防護具の着用義務ということになる。

まず、病院の医療機能を維持するため、病院を汚染から守るため、Gate controlをおき、Zoningを徹底するために警備、誘導を行うことで病院を非汚染区域に保つ必要がある。レイアウトとしては汚染区域内入口にPre DECON Area(除染の方法の選別)を設定、自力歩行が可能な傷病者に対しては、立位脱衣所、立位水除染、立位幹的除染場所を作成し、Post DECON Areaで傷病者の重症度をTriage(治療の優先度の選別)し、適切な医療が行える場所へTransportする。また自力歩行が困難な場合には、臥位での脱衣、除染が行える部位を設定、その後Post DECON areaでのTriageへと進んでいく必要があります。ただし例外もあります。サリンGB、タブンGA、ソマンGD、VXガスなどのアセチルコリンエステラーゼ阻害の機序による神経剤とシアン中毒の場合には、救命のために薬剤投与(アトロピン2mg、2-PAM 500 mg/20ml)が必要となることがある。神経剤による代表的な症状としては、DUMBELL(Diarrhea, Urination, Miosis 縮瞳, Bradycardia, Bronchorrhea 気道分泌, Bronchospasm 気管攣縮, Emesis 嘔吐, Lacrimation 涙腺分泌, Secretion 分泌亢進, sweating 発汗)があり、疑った場合にはテロ対応、除染の準備を速やかに始める必要があります。

サリン事件でも、救急車で搬送されず自力でタクシーなどを使用し多数の傷病者が病院内に入ってしまったことが二次被害を拡大させたことは有名です。最も重要な初期行動としては、ゲートコントロールとして汚染患者を病院内に入れないようにすることである。自力での移動、行動が可能な患者においては

「汚染されている可能性を本人に知らせる」

「脱衣することで8割の除染ができることを知らせること」

「消防機関が迎えにくるので、その場にとどまるように指示を出すこと」とされた。そして傷病者を搬送した民間人は汚染者として扱うことが重要であることを理解しました。

「地域において救急医療施設が果たすべき役割(MC含む)に関すること WS」

厚生労働省医政局より徳本専門官により、救急出動、搬送件数は過去最多となり救命救急センターも増加してきているが、二次救急医療機関は減少傾向、3,230施設のうち、救急搬送の年間受け入れが365件以下という施設も1,725という現状をお聞きしました。年間受け入れが1,000件以上の施設は640施設ということで当院の約2,500件の成人救急の引き受け件数は二次医療圏では比較的おおい件数になるのだなと実感しました。

搬送件数の増加に伴い、救急救命士制度が設立、処置範囲の拡大が進み、構造改革特区での業務拡大も進んでおりますが、厚生労働省としてもいろいろ勤務医師の負担軽減などの対策もたてているんですよとお聞きはしましたが、役人の答弁のようにつかみ所がなく、どうなんだろうという印象でした。

つづいて、消防庁 救急企画室から専門官により救急搬送の現状として、救命センターに搬送されるも帰宅となった患者では適正利用 6割、非適正利用 5%ということであった。たらいまわしについても説明があり、傷病者の背景別 搬送先決定までに時間を要した症例では、急性アルコール中毒患者、背景として精神疾患あり、複数診療科、薬物中毒、認知症と当院でも同様に当直医が非常に嫌がる症例が全国的にも嫌厭されていることがわかりました。また、消防庁の今度の取り組みとしては、すべてが救急指令センターに連絡が入る形から、まず電話相談システムに連絡、相談プロトコル、医療機関検索システムを用いて、自力受診を勧めたり、119番通報プログラムへの接続を検討しているようです。

「救急医療の感染症対策について」

新型インフルエンザ(インフルエンザA (H1N1)2009)がなぜあのとき、あれほど大騒ぎになったのか、なぜ重症肺炎を引き起こすことがあったのか、そして予防注射をしてもかかることのあるインフルエンザへの予防接種には社会としてどんな効果が期待できているのかという点について理解しました。そして、今後問題になってくる可能性の高いSwine Influenza A(H3N2)と呼ばれる人への感染が確認できている豚インフルエンザは、ヒトーヒト感染をこすこともわかっており注意が必要と思われた。RSウイルス感染症、マイコプラズマ感染、新型コロナウイルスについても説明を受け、今後国立感染症研究所のホームページなどを定期的にチェックしていく必要があることを実感しました。

ずいぶん長くなってしまいましたが、この講習会に参加させていただいた沖縄県、サポートしていただいたハートライフ病院のスタッフの皆さんに感謝しております。

今年もハロウィン回診

昨日は、ハロウィン。
毎年恒例の循環器ハロウィン回診です。
なんだか、ちょっと?だいぶ?恥ずかしい・・
ですが、患者さんたちからの微笑ましい笑顔をみると、また来年も・・・ですかね
今年もハロウィン回診