臍にまつわるエトセトラ (4)

一面コラム
朝日新聞の「天声人語」、読売新聞の「編集手帳」、日本経済新聞の「春秋」、産経新聞の「産経抄」、毎日新聞の「余録」これらはいずれも、全国紙朝刊の一面コラムのタイトルです。各紙を代表する名筆家が、毎日、違うテーマについて独自の視点で論じています。各紙で若干異なりますが、文字数は、大体450〜650文字以内に制限されています。そのため、表現は厳選されたものとなります。教養の高い執筆者によって磨き上げられた文章は、読むごとに魂が高められるような爽快感をもたらしてくれます。
何年間にもわたって毎日良質の文章を世に送り出した著者達は、必然名文家として評価されています。「天声人語」を1973年2月から1975年11月まで執筆した深代淳郎氏は、特に有名です。氏の残した作品には、「天声人語選集」や「エッセイ集」があります。知的な洗練された文章を味わえます。
私が推すのは、「編集手帳」を2001年7月から2017年まで担当した竹内政明氏です。氏の430文字に凝縮された文章には、無限の広がりが感じられるほど豊かな表現に満ちています。なんという読後感、心が澄みわたるような爽快感。ぜひ皆さんも味わってください。

臍帯脱落後の気になる病態

臍帯が脱落した後、臍の根元に数ミリ〜1cm大の赤い小結節が残ることがあります。これは臍肉芽と呼ばれ、毛細血管や線維芽細胞を含んでいます。残存臍帯組織が上皮化(皮膚化)していく過程で見られるものです。通常1〜2週間のうちに、自然に退縮します。退縮しなければ、硝酸銀で焼灼し、退縮を促進します。数回の硝酸銀焼灼でも良くならない場合、その形状やサイズから、臍ポリープ、あるいは臍肉芽腫と呼ばれたりします。
臍ポリープ、臍肉芽腫の状態が長く続く場合は、切除術の適応となります。術式としては、茎状になっている根元での結紮・切離で良いと思いますが、注意することがあります。尿膜管や卵黄嚢管が残っているかもしれません。特に、ジクジクした分泌物がある場合は要注意です。尿膜管や卵黄嚢管の遺残の症状かもしれません。ポリープや臍肉芽腫の切除中、あるいは切除後に、尿膜管や卵黄嚢管の遺残が明らかとなるかもしれません。尿膜管、卵黄嚢管遺残に対しても、根治術が必要となりますので、臍ポリープ・臍肉芽腫の手術に際しては、術前超音波検査で、尿膜管、卵黄嚢管遺残合併の有無を確認しておくことが不可欠です。
衛生状態が向上し、臍帯ケアの確立している現在の医療では、重症感染症としての臍炎は非常に稀です。しかし、皆無ではありません。著しく悪い衛生状態であれば、起こりうることです。重症臍炎は、治療が遅れると、臍炎が周囲の組織に波及し蜂窩織炎となり、壊死性筋膜炎へと進行して、致死的な経過をたどることがあります。さらに門脈塞栓症に発展すると、肝外門脈閉塞症、門脈圧亢進症を招くことがあります。このような重症な臍炎を防ぐためには、臍炎を早期に診断し、適切な抗生剤を使用することに加えて、必要であれば壊死組織の早期切除などの外科的処置を行うことが必要となります。

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