赤ちゃんのオムツ替えをしている時に気づく疾患(2)つづき

赤ちゃんのオムツ替えをしている時に気づく疾患(2)つづき

FIFAワールドカップサッカー北中米大会は、スペインの優勝で幕を閉じました。「メッシ得点王、アルゼンチン優勝」という読みは、見事に外れました。サムライブルーが早々と敗退したのは、残念でしたが、世界最高レベルのプレーが堪能できて満足です。日本が、強豪チームと対等に競うようになるのは、まだかなり先のような気がします。それしてもメッシ選手の活躍にはシビレました。大局観を持ってプレーすることが、年齢を重ねても第一線で活躍する秘訣でしょうか。

それでは、鼠径ヘルニアの続きです。
小児の鼠径ヘルニアは、胎児期に生じた「腹膜鞘状突起(ふくまくしょうじょうとっき)」という腹膜の突出部が、出生後も残っていることに起因します(下図、参照)。
男児の場合、胎生の28週頃から、精巣が腹腔から陰嚢へ降りていきます。この時、腹膜鞘状突起も、精巣に付着するように陰嚢まで伸びていきます。精巣が陰嚢内に完全に収まると(35〜40週頃)、腹膜鞘状突起は退縮し始めます。女児の場合は、精巣がありませんので、28週頃から退縮が始まります。ほとんどの鞘状突起は、生下時にはまだ開いている状態ですが、次第に退縮していき、6ヶ月頃には大部分が閉じます。
小児の鼠径ヘルニアとは、この開いている腹膜鞘状突起(この時はヘルニア嚢と呼ばれます)の中に腸管、卵巣、卵管など(ヘルニア内容物と言います)が入った病態のことです。ヘルニア嚢内にヘルニア内容物が入ると、鼠径部が腫れます。内容物が腹腔内へ戻ると、腫れは消失します。
ここで留意しておきたいことは、「鞘状突起が開存していても、必ずしもヘルニアになるわけではない」ということです。実際、ヘルニアのない成人の約20%に鞘状突起の開存が見られたという報告もあります。ヘルニアとして発症するためには、鞘状突起のサイズ、腹圧、腸管の状態など多因子が関与しているようです。

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