赤ちゃんのオムツ替えをしている時に気づく疾患(2)

赤ちゃんのオムツ替えをしている時に気づく疾患(2)

台風9号が去って、暑い日差しが戻って来ました。総務省消防庁によると、熱中症搬送はこの1週間(7/6 – 7/12)で4580人と、激増したようです。65歳以上が61.7%を占めているようで、私も気をつけなければなりません。ただ、最近は炎天下に外出することがありませんので、熱中症対策のために用意した日傘も、まだ使う機会がありません。

小児外科の代表的な疾患は、鼠径ヘルニアです。「小児外科診療は、鼠径ヘルニアに始まり、鼠径ヘルニアに終わる」と言っても、過言ではありません。
開設して間もない火曜日の小児外科外来でも、さっそく、鼠径ヘルニアの患児が紹介されて来ました。当院出生の1ヶ月ちょっとの男児です。1ヶ月検診の際、担当の小児科医師が鼠径部の腫れに気づいたのです。
家族が、自宅で鼠径部の腫れに気づく場合もあります。沐浴やオムツ替えの時が多いようです。最初、「軽く膨らんでいる程度」だったものが、大泣きすると、さらに大きくなり、男児なら陰嚢まで(女児なら、大陰唇まで)腫れてきます。しばらくして、赤ちゃんの機嫌が良くなり泣き止むと、腫れは次第に小さくなり、そのうちにわからなくなります。同様なことが、数回繰り返し、家族は心配になり外来受診となります。

診察の時に鼠径部が腫れていれば、診断は容易です。触ってみると腸管の手触りがします。そのまま軽く圧迫すると、スルスルと腹腔内へ戻って行くのがわかります。鼠径ヘルニアの診が断確定します。
実は、診察時には腫れていない場合が多いのです。そのような時は、どのように診断しているのでしょうかーーー そういう時は、家族(主にお母さん)の目撃証言が決め手です。「見た」という証言があれば、ほぼ間違いありません。最近はスマホ写真が裏付けとなったりします。もちろん、それ以外にも、鼠径部のシルクサイン(ヘルニア嚢が絹を擦り合わせるように感じられる触診上の所見)を確かめるとか、年長児であれば、立って腹圧をかけてもらい鼠径部の膨隆させてもらうとか、エコー検査で鼠径管内を観察するなどがありますが、お母さんの目撃証言に勝るものはありません。

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