今年は台風の当たり年のようですね。入職してまだ2ヶ月も経たないのに、もう5つも大きな台風が発生しています。そのうちの台風6号は、丁度、6月1日の辞令交付式と重なりました。この日、病院は業務停止となり、もちろん辞令交付式も中止でした。久しぶりに背広で臨むつもりが・・・残念。
閑話休題。
火曜日の午前・午後に小児外科外来を開設しました。記念すべき、受診第1号は、4ヶ月男児。肛門周囲膿瘍でした。
乳児の肛門周囲膿瘍は、小児外科ではよく遭遇する疾患です。オムツを替えている時に、肛門のすぐそばが赤く腫れていることで気づきます。触ると痛がりますが、発熱もなく、哺乳もでき、排便もあります。全身状態は悪くなさそうです。「病院を受診すべきか」迷ってしまうかもしれません。
この疾患は、肛門歯状線にある肛門陰窩の感染により起こります。炎症が進行し、肛門周囲の皮下に膿が溜まります。生後数ヶ月の男児に多いので、先天的な要因も疑われています。
診察してみると、膿瘍がはっきりしているものと、そうでないものがあります。今にも破けそうに腫れているならば、切開排膿が確実な治療法です。膿がでると、痛みは和らぎます。
「膿瘍形成がはっきりしないときはどうするか」ーーー 意見の分かれるところですが、排膿散及湯(はいのうさんきゅうとう)という漢方薬も効くと言われています。この漢方薬の内服治療も選択肢です。
一度の切開で治癒して欲しいのですが、繰り返すことがあります。文献上の再発率は20〜85%です。痔瘻となって手術が必要になることもあります。そういう意味では、小児外科でのしっかりした診療が必要な疾患だと言えます。




