Suspension Trauma

今回の訓練では「Suspension Trauma」への対応を共有することが大きなテーマでもありました。

いつもエアコンの中で仕事している、体力のない病院関係者ではきっとなれないし、できませんが、

どんな場所でも救出救助に向かう救助隊(レスキュー隊)のオレンジ、憧れますよね。かっこいいです。

 

さて本題の「Suspension Trauma」とは、ですが、

2022年1月2日に労働安全衛生法が改正され、それまで多く使用されていた「胴ベルト型安全帯」から

「フルハーネス型墜落制止用器具」(「フルハーネス」)の着用が義務化されました。

なんだ? ハーネスって??

そう、これです。

高さ2m以上で作業をする場合に装着することが求められている墜落制止用器具です。

安全のために、肩、胸、胴、腰、骨盤、大腿をベルトで固定され

何かあったときには、背中でびよーんとつられるものです。

よさそうですよね、

でもつられかたによっては、

両大腿が圧迫されれることで「Suspension Trauma」が起き、

場合によっては心停止などをおこし脳死や高次脳機能障害を残すこともあるため

できるだけ早期に接触し、水平に下ろし、血流を回復させることが大事だということの共有です。

英語のサイトですが、そちらから許可をえてダウンロードした病態把握のための図になります。

そして、こっちが翻訳サイトを利用しての日本語訳になります。

病院に搬送されたときには、心肺停止状態でした・・では助かりません。

早く、圧迫を適切に解除することが心停止や、後遺症を軽減できる方法になります。

挟まれている間に起きてしまう圧挫(クラッシュ)症候群だけではなく、

吊り下げ外傷(サスペンショントラウマ)など

知っておけば、心停止を防げる、社会復帰を可能とできる病気病態についても

しっかり勉強、知識のUpdateをしておく必要があるということを再確認できました。

備えよ、常に(Be Prepared)

 

いつも貴重な学習する、成長できる機会を与えていただきありがとうございました。

 

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