底冷えのする内地の12月
大阪府 急性期・総合医療センターで行われた
NBC災害・テロ対策研修を受講することができました。
本研修は災害拠点病院、DMAT指定医療機関であることに加え、
年に2回しか開催されず、県からの推薦を受ける唯一の病院である必要があるため、
5年前から申請し続け、ようやく受講することができました。
つまり県内から毎年たった10人、2チームしか受講できない非常に敷居の高いコースです・・
内容も大幅にアップデートされ、
院内の安全をどう確保するか、ということに加え
除染を待つ間に、傷病者を急変、悪化させるようなことはあってはならない
という時間軸を中心においたテロ対応についてしっかり勉強させていただきました。
地下鉄サリン事件でも、8割の被災者はWalk inで病院を受診していることから
すべての救急医療機関はNBC災害、テロに対応できる準備を進めていく必要があります。
通常のPPEでは不十分であり、化学防護服、吸収缶付きマスク、化学防護手袋の装着が必須です。
ですが、当院でこの装備を装着、脱着できるのは、今回の訓練参加者のみという寂しい現状があります
(受講した自分たちですら、受講前は使い方、違いがわかりませんでした・・)
ただ、災害、テロはいつ起きるかわかりません。
常にその可能性を考えた準備と対策、病院への落とし込みと、拡散が必要です。
今回この3日間の研修で、化学防護服の着脱訓練、総合訓練(実技訓練)を経験したことで、
より救命の可能性を上げるため、時間を考えた除染活動をする手順を勉強させていただきました。
これから院内での体制整備に活用できる貴重な経験となったことは間違いありません。
院内に広めていくための振り返りもチームで行いました。
訓練実施後に、本来なら使い捨てとなる化学防護服を訓練用に持って帰ってきました。
実災害が起きたときに、もしそれが化学薬品工場からの神経剤の成分が混じっていたら
サージカルマスクやN95マスクでは対応できない可能性も高く、
この吸収缶付きマスクのLevel C装備をだれが、どこで、着て、どう誘導するか
LevelDと言われる通常のPPEとN95以上の防じんマスクをどんな職員につけてもらうか
その前に、なんとなく、着ればいい
では自分たちも汚染されてしまいますし、汚染を拡げてしまいます。
きちんと、正しい着かた、脱ぎかた
除染のための脱衣のさせかたを院内職員にもマスターしてもらう必要があります。
訓練や研修で受けてきた内容は
しっかり院内に還元しないと、この地域のためになりませんからね〜〜
みなさん、参加してくださいね〜〜!!