平成30年度 大規模地震時医療活動訓練
今年も、政府主催の「大規模地震時医療活動訓練」
8・4 国訓練にDMATとして参加
宮崎空港から1時間半、海岸沿いを南下して日南海岸にある
宮崎県の日南総合運動公園でSCU(Staging Care Unit)の指揮所を担当
自衛隊ヘリや宮崎県ドクターヘリなどが実機で運動公園に降り
支援DMATをSCUに搬送していただいたり
模擬傷病者を 仮想搬送していただいたりと
実災害での対応と近い形で運用もさせていただきました。
また、今回は施設間搬送、病院からSCUまでの搬送では
たぶん沖縄県内では運用がされていない
民間救急車による傷病者搬送も行われ
県による違いも感じることができました。
そして
訓練で問題になるのは、やはり 情報。
ということで、宮崎大学から IP STARの移動基地局が
当SCUに来ていただき、半日はだいぶ活躍していただいたものの
途中、あまりの暑さにオーバーヒートしてしまい無念のリタイヤ、
訓練ではなく、実際にJAFのお世話になるという事態も発生しました。
武道場内では模擬傷病者として看護学校の学生さんに協力していただき
広域・地域医療搬送に耐えられるような初期安定化処置を行い
安定化がすんだ傷病者から、搬送手段、搬送先を確保し、
合計10名の模擬傷病者の皆さんを安全に搬出
という形をしっかり行うことができました。
指揮所活動で、もっとも大事な仕事は
情報収集と情報整理、情報共有。
そのすべてを今回は
当院のスーパーロジ、Aさとくんに頑張ってもらいました。
ただ、やっぱりロジ不足は厳しいということで
Yまだ看護師、Kねもと看護師もロジの仕事に協力し
貴重な経験をさせていただきました。
医師・看護師でしかできない仕事
よりも災害では業務調整能力(ロジ力)が求められます。
ロジ力は、ロジさんでしかできない仕事、ではなく
医師・看護師だからこそ効率よくできる仕事
もたくさんあります。
足りない役割は、みんなで負担し、乗り越えていく。
そんな柔軟性が救急・災害の現場では求められます。
ある看護師さんに聞かれた
「先生は、病院で働くときとDMATで働くときって
何がちがう、なにか変わるんですか?」という質問
たぶん、なにも変わりません。
救急も災害もドクターカーも、入院も外来も全部同じ
そこに、助けてっていう人がいて
助けたいと思う自分たちがいる。
単純に「助けて」を「助ける」ために、
医師・看護師になったんだから
助けるために努力をする、
助けられる組織・体制を作る
頑張っているのは、自分たちだけではありません。
DMATになることが目的ではなくDMATとして活動する
被災者を支援するため、病院を留守にする時には
病院を守る仲間に通常業務の負担をかけることです。
でも、それでも助けたい、助けられる命があると思うから出動する
そんな
外での活動を認めてもらえるようには、通常の院内業務を頑張る
院内のスタッフのみなさんに認めてもらえるように努力する
ことがきっと大事なんだと思います。
訓練から帰って、みんな通常の日勤業務で再会。
そしてそのまま、今日は当直
静かだといいですが・・・
ま、がんばっていきましょうね〜〜!!