表示中の記事は2019年6月30日までの旧記事です。

当院ドクターカーの現状と課題

医局の先生方が毎週水曜日の朝に行っている Journal clubで

 

当院ドクターカーの現状と課題について報告させていただきました。

 

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いろんな理由があるのですが、ドクターカーの導入は

 

病院でちゃんと待っている体制を作っていても救命困難

 

社会復帰困難な事例、症例は、ほんとに仕方がなかったのか?

 

病院前、プレホスピタルに医師・看護師が出て、診療をはじめれば

 

結果が変わったんではないか、社会復帰できたんではないか?

 

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ということが大きな理由で

 

2016年7月より試験運用を開始

 

2016年10月より消防経験者をER-Aideとして採用、運転を依頼

 

2017年4月より消防と協定を結び、本格運用を開始し

 

2018年3月からは、病院救命士を2名体制として活動を行い

 

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7月末日までの総要請件数は  345件

 

本格運用となってからだけでも 278件の 要請があり

 

消防からの要請で現場に出動したのは 114件

 

実際に現場まで到着し、活動したのは  89件

 

でした。

 

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運用の内訳としては

 

現場への出動は 約4割(うち、出動途中にキャンセルが9%)

 

 

また、当院のドクターカーは県内で唯一の患者搬送機能を持った

 

「救急車型(箱型)」のため、連携診療所を訪れた

 

急性心筋梗塞や急性心不全、呼吸不全患者様への

 

お迎え、救急搬送業務も約3割で担っておりました。

 

また

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搬入後の経過については

 

ドクターカーで搬送された患者様の7割が入院。

 

2割がICUといわれる集中治療が必要になる患者様

 

ただ、2割弱の患者様は外来治療が可能と判断されておりました。

 

 

そんな

 

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ドクターカーの運用時間は

 

現在までののところ、

 

医師・看護師・救命士の安定確保ができている 平日日勤帯に限定

 

されてしまっており、もっと

 

ドクターカーに乗れる医師・看護師が増えることが期待されますが、

 

 

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誰でも、乗りたい!!

 

と言ったら乗れるわけではありません。

 

最低限、外傷初期診療の基本であるJATECやJPTEC、

 

看護師さんであればJNTECなどの基本技術は習得する必要がありますし

 

 

現場に出てみたら、複数傷病者でした、最先着隊でした

 

どうしたらいいか、経験がないのでわかりませんでした。

 

では、消防も一緒に活動するスタッフも困るので、

 

災害対応の基本原則(CSCA/TTT)をしっかり理解していることも必要です。

 

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気づけば、沖縄県内には

 

ワークステーション形式を含めれば、

 

なんと10施設が病院前診療に携わっています。

 

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同じように、病院で待っているだけでは助からない

 

病院前にでることで、可能になる救命、社会復帰を信じて活動する

 

医療施設同士が、消防や他の組織と今まで以上によい連携ができれば、

 

いままでは、仕方なかった、これが限界、と思われた方たちを

 

救命できる、ことができる、可能性が拡がるのでは

 

と思います。

 

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と報告させていただきました。

 

 

反響はどうか・・わかりませんが、

 

これからもハートライフ病院ドクターカーを

 

どうぞよろしくお願いいたします。