シアノキット 準備しました。
「急性シアン中毒への解毒剤」と言われても
ピン(!)
とこないかもしれませんが
「青酸カリ」といわれれば
あ〜(!!!)
とおもう方も多いかと思います。
また、「コードブルー」でのドクヘリの中で
看護師 冴島さんが、意識が朦朧となり、ガッキーも倒れ、山Pが
中毒として除染施設を立ち上げ、災害対応をした・・と言われると
あ〜(!!)
あのシーンか〜と思う方もいるかと思います。
で、
それが何か??
と思う医療関係者は、要注意です!!
というのも
工場の爆発や、火災現場でプラスチックや合成繊維が燃えると
シアンは発生し、一酸化炭素中毒に合併するそうです。
そして
閉鎖空間での火災では、シアン中毒の発生を常に疑わなければいけません。
そして、このシアン中毒への解毒剤として利用できるのが
唯一この「シアノキット」になるということです。
離島ならではの問題かもしれませんが、
なんと、沖縄県内には 卸の薬局さん含めてこの薬剤の保管が
されておりませんでした。
使用する頻度がなかったといえば、よかった、かもしれませんが、
もし次の火災や、被害者、被害者を助けようとした第三者の方が、
シアン中毒だった場合
搬送された病院で、同僚にシアン中毒が広がった場合・・
有効な解毒剤が、沖縄県内に、ないから 仕方なかった・・
とは思いたくなかったので、
当院の薬局、薬事審議会で相談し
1キットですが、保管してもらえることになりました。
当院は、沖縄県内唯一の
「熱傷専門医認定研修施設」であり
また
県内に2人しかいない 日本熱傷学会の認定する
「熱傷専門医」のいる施設です。
救命救急センターではなくても
大学病院ではなくても
地域のみなさんの日々の命のため、
沖縄で暮らすみなさんの、明日の生活のために
当院は今年も、全力を尽くしていきたいと考えています。
最後に
シアン中毒を疑うキーワードをおさらいしましょう。
「急速な症状の増悪」
「著明な乳酸アシドーシス」
「静脈血酸素飽和度の上昇」
「チアノーゼを伴わない低酸素血症」
です。