ACT研究所 災害医療コーディネートコース
東日本大震災を経験、災害対策本部で実務にあたった先生方を中心に作られたACT研究所が主催し、各県がサポートする災害医療コーディネート研修が宮城県の仙台市で行われるということで参加させていただきました。
受講者は医師、看護師、保健師、救急救命士
だけでなく歯科医師、ソーシャルワーカー、自衛隊
大型ショッピングセンターの危機管理の方、鍼灸師の方など多職種の方が参加し
宮城県以外からも東京や滋賀、鳥取などからも参加され、
全国的に広まりつつあるということが感じられました。
(↑ リンク、貼ってあります)
しかし前日は大雪のため、仙台空港に直行便が着陸できず、
羽田から陸路で仙台駅についたのは夜中でした。
引き続いて、災害図上訓練。
東日本の震災を経験したみなさんの言葉は結構ずしっと心に響きました。
そして、HUG(避難所運営ゲーム)。
さらにアセスメント(状況評価)
自分が訪れた避難所、目で確認した避難所について優劣、不足、充足は評価できるが、他人の評価を集めて、どこにどんな医療資源を投入するか決断するためには、ある程度定型化されたアセスメントシートが必要だということを認識。
そのアセスメントシートから、医療を投入する避難所を決定するという机上訓練
班員によって評価も優先度も異なり、様々な職種の方のいろいろな意見を聞けて
基本を外さず、臨機応変に対応することの重要性を認識しました。
ですが、研修は熱い
避難所へ医療資源を投入するためにはどうしたら効率が良いか
善意で訪れるボランティアスタッフや短期間の医療救護班をどう引き受けるか
その時に、エリアを設定、管理ラインを設定することでラインごとの申し送りによる情報の共有、派遣救護班数の調整、宿泊や交通の手配などが定型化できるメリットを実感。
また、Span of controlという考え方を知ることができました。
記録の仕方、分類の方法、利用の仕方を勉強したうえで
2時間半に及ぶ体験訓練(終わってみるとあっという間でした・・)
震災後3日目の想定で訓練が開始。
あの震災の時の本部の状況を疑似体験することができ、
その時の経験はつぎの震災に活かされるべきだと痛感いたしました。
そのためにこの研修があるんだ
阪神淡路大震災を経験しDMATができたのと同じように
東日本大震災を経験し、ACTの考え方が伝わっていく必要があるんだ
と実感しました。
震災で自宅を流され、石巻赤十字病院のロビーフロアにあふれた帰宅難民となった皆さんの食事、上水、下水などをコーディネートしていた映像を見たことがある方にはわかっていただけるのではないかと思われます。
自分の家が被災した場合には、当然自分も避難所で生活をせざるを得なくなることを考えても、医療関係者は災害に対する準備を進めておく、知っておく必要があると思います。
とっても勉強になった2日間。
お疲れMAX!!
ではありますが、
こころにひっかかっていたもやもやがだいぶスッキリした気がします。
森野先生、どうもありがとうございました。