泉州救命救急センター
近畿外傷診療フォーラムの参加にあわせて
急遽ですが、お世話になっている先生にお願いして
外傷外科手術治療選択コース(SSTT)などで有名な
大阪府泉州救命救急センターを見学させてもらいました。
基本的に三次救急のみを受ける、外傷診療を非常に得意とした
高度救命救急センターの位置づけではありますが、
徹底した救命救急、集中治療までを独立した形で行う救命救急センター
ドクターカーの中も見学させていただきました。
患者に接触した時点から治療を開始、
引き続いて質の高い高度医療を病院内でも行っていく
救命のために緊急手術が行われるまでの時間が平均16分
救急外来で開胸、開腹すること
バイタルが不安定な状態であれば、手術室に運ぶリスクを考え、
ICUで開胸、開腹することもままあるということもお聞きしました。
あたりまえのようにダメージコントロール手術(DCS)を行い
予測救命率の非常に低い多発外傷での重症患者様へも
非常に高い救命率を誇る理由が、かいま見れた気がしました。
これからは外傷診療の質も高めていく努力が当院には必要です。
優秀な外傷外科医が育つことも大事ですが
血管内治療ができる放射線科医、救急医や
全身管理ができる救急医、集中治療医など
たくさんの仲間がいなければ助からないのが外傷診療だと思います。
まだまだ先はながいですが、
あるき始めなければ同じ土俵にはのぼれない、
沖縄にいることで助けられなかったと悔しい想いをしなくて済むように
一歩ずつですが、前を向いて歩いて行きたいと思います。
〜JATECの普及に伴い、PTDの撲滅という外傷初期診療の中核となる考え方は徐々に浸透しつつあります。
次なる課題は、外傷初期診療で行われる、蘇生としての手術およびPTDを回避して初期診療を完結できた重症外傷患者の根本的手術をどのように行うのか(標準化するか)ということにあります。
JATECの理念に基づかない外科手術はPTDを誘発し、初期診療で安定化された患者の救命を危うくするものでもあります。
また、外傷外科手術は一人の優秀な外科医だけで完遂できるものではなく、チームワークが重要な要素なっています。〜